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CNCマシンの自作を検討する

バイク弄りやマイコンを使ってちょっとしたものを作るときにCNC工作機があったら便利だろうなぁと思うことがあります。最近は3Dプリンタ同様にキットが販売されているようで、木材や軽金属であれば時間はかかるものの加工可能なものが安価に手に入るようです。安価とは言っても最安値で2万円オーバーは確実なので、自作したらもう少し安くならないだろうかと検討してみることにしました。

 

CNCキットを参考にする

全くゼロから設計など私には無理なので、すでに販売されているCNCルーターキットを参考にすることにしました。モノはいつものようにAliexpressで物色して現時点で一番販売数があり、かつ安い以下の商品です(一応、金属加工は不可とありますが、生基板に回路を彫るくらいはいける?)。

私が確認した時点で、購入費用は以下のような感じでした。願わくば、もう一息お安く仕上げたいです。

CNCキット。随所に3Dプリンタ製パーツを使ってお安く仕上げている商品です。(https://ja.aliexpress.com/item/CNC-3018-laser-options-diy-mini-cnc-engraving-machine-Pcb-Milling-Machine-Wood-Carving-machine-cnc/32805289008.htmlより引用)

 

必要なパーツ類と価格

キットの写真を参考に必要なパーツを書き出しました。見落としもあるかと思いますが、主要な部分は抜き出せているかと思います。安く抑えるためか、スピンドルを固定しているパーツ等は3Dプリンタで出力しているようです。以下のように部分に分けて書き出しています。

結果、必要なパーツ費用(エンドミルや固定冶具、3Dプリンタで出力したパーツ類を除く)を合算すると24,846円となりした。

フレーム関係

CNCの筐体にはアルミフレームが使用されています。母材を切削するので程度の剛性が最低限必要となるためか、3Dプリンターのようにアクリル板のキットは見当たりません。

こんな感じのアルミフレームで構成されています。2020サイズだと安いですが、3030や4040だと結構お値段がします。キットは大抵2020だと思います(https://www.monotaro.com/g/01254841より引用)

費用を試算したところ合計で11,546円となり、結構な割合を占めていました。例えば筐体やワークの大きさ(工作可能な母材のサイズ)を妥協すればリニアシャフト等も短くて済むので多少は安価に組めるかもしれません。

また、大抵のパーツは中国から通販で買った方が安くなりますが、アルミフレーム等の大きくなるものは日本の通販サイトの方が安いです(ボール盤とか鉄の塊なのでAmazon.co.jpで買った方が断然安い)。アルミフレームはパッと見た感じではモノタロウで販売しているものが安いように見えました。

モータ関係

主軸に使われているモータはRS-775という型番のDCブラシモータでした。これは電動工具等でよく使われているようです(我が家に10年以上前からある電動ドライバはRS-550というさらに小さいモータが入っていました)。

RS-775モータ(https://ja.aliexpress.com/item/775-DC-Motor-DC-12V-36V-3500-9000-RPM-Ball-Bearing-Large-Torque-High-Power-low/32814556057.htmlより引用)

ステッピングは3Dプリンタでよく使われているものとして計算しましたが、金属可能する場合はもっとトルクのあるものを使用する必要があるかもしれません。

電源/制御基板

電源とステッピングモータを制御するための回路です。制御にはオープンソースのGRBLというソフトウェアを使用しているようです。制御基板に関しては必要なパーツを買い集めれば少し安く自作出来そうに見えました。スイッチング電源も使っていないATX電源を流用するなど出来るかもしれません。

CNCの制御基板です。STM32F103が載ったマイコンボード(BluePill)と3Dプリンタでお馴染みのモータドライバが使われています(https://ja.aliexpress.com/item/GRBL-mini-laser-engraving-machine-laser-CNC-Dashboard-control-board-USB-CNC-3-axis-stepper-motor/32714692670.htmlより引用)。

3Dプリンタで作っていると思しきパーツ類

正確なコストは分かりませんが、パーツの大きさからいって数百円レベルではないでしょうか。

工具

エンドミルやらの工具類です。

 

制御基板はマイコンボードを使って自作出来そう

CNC付属の制御基板にはマイコンとステッピングモータドライバ、それとスピンドルON/OFF用と思しきFETが載っているようです。セットで3,000円弱です。

見た感じ、大した部品が載っていないのと主要なマイコンボードとドライバはばら売りされているので、それを使えば簡単に自作出来そうです。必要なのは以下のものでしょう。

全部そろえて1,500円くらいでしょうか。心持ち安くなります。

結論

パーツの価格を足していくと、キットはなんともジャストな価格設定ということが分かります。製作する手間暇を考えなかったとしても価格面でのメリットが全くありません。関税を入れても自作の方が若干高くなるかも。スペック的にこの内容で満足なのであれば、年に何回かあるセールのタイミングで購入するのが一番よさそうに思えます。

バリバリ金属加工したい、という要望に応えるスペックの商品となると、安いものでも5万円くらい+関税になってくるようで個人的にはちょっと重いです。これならヤフオクで時折見かける小型の汎用フライト(相場は10万円前後の模様)を頑張ってお小遣い貯めて購入したほうがいいような気がします。置き場所の問題はありますが、パワーも剛性もアルミフレームとは段違いでしょう。改造してCNC化している方もおられるので、狙うはこちらかなぁ(しかし、置き場所が最大の問題です。。。)。

 

参考

この記事は以下の内容を参考に記載させて頂きました。

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