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不良セクタが発生したHDDの復旧を試みる

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先日、昔に使っていたHDDを整理していて不良セクタが発生しているものを発見しました。SMARTもいくつかのパラメータが怪しいです。普通ならこのまま破棄ですが、その前に何処まで復旧出来るかやってみることにしました。

壊れたHDD

不良セクタが発生したのはWesternDigital製のHDDです。色々あってPCを1台組むために使っていないHDDを整理していて発見しました。これは2009年発売なのでもう10年近く前の製品ですね。

WD Caviar Green - WD15EADS (SATA, 1.5TByte)。今回の患者です。

念の為にPCに繋いで必要なデータが残っていないか確認していると、いくつかのフォルダが壊れてアクセスできない状態でした。おまけにこのHDD、アクセスの無い状態でもジジジジ、ジジジジ・・・とアクセスしているかのような音がしているのです。

そこでCrystalDiskInfoでHDDの状態を見てみると、案の定、怪しい状態でした。不良セクタが発生しているようです。

C5,C6の項目が黄色表示に。

 

HDDの状態を調べる

おとなしく諦めて別なHDDを使うのが懸命ではあるのですが・・・WDが提供しているディスク診断ツールを使用してもう少し詳しく調べてみることにしました。使用したのは以下のツールです。

Data Lifeguard Diagnosticを使ってディスク診断を行います。
QUICK TEST, EXTENDED TEST, ERASEが実行出来ます。

まずは"QUICK TEST"を実行してみます。すると途中でエラーが発生して失敗してしまいました。エラーコードを以下のサイトで調べてみると、接続に問題があるかディスクに問題がある、とあります。

QUICK TESTはcode=07で失敗しました。どうにも駄目な予感。

続けて"EXTENDED TEST"を実行してみました。今度はいけそう・・・と思いきやとあるセクタから表示が進みません。しばらく待つと"Too many bad sectors detected."と表示が出てテストがFailになりました。どうもバッドセクタが大量にある模様、・・・。

 

修復を試みる

駄目元で物理フォーマット

ここまでの結果でご臨終かとも思いましたが、最後に駄目元で物理フォーマット(Low Level Format)をかけてみることにしました。どのみちHDDを破棄するにしてもデータを消す必要があるのでついでです。

HDDに物理フォーマットをかけます。約5時間かかりました。

いざ物理フォーマットを実行して待つこと約5時間。結果はFAILになってますがひとまず完了しました。この時点でHDDのジジジジ、ジジジジ・・・という異音はなくなっていました。おおっもしかして、と期待が出てきます。

結果はFAILですが、一応は最後までフォーマット処理が進んだ模様。

不良セクタの修復

物理フォーマットが終わったあとにQuickTestをかけてみると、やはり駄目です。同じエラーが発生します。

続いてEXTENDED TESTをかけると、おや、今度は止まらずに(微妙に引っかかったように不良セクタあたりで止まりますが)進みます。結果はFAILですが最後までいきました。そこで検出した不良セクタの修復を試みます。

物理フォーマット後、EXTENDED TESTはFAILではあるものの最後まで進行しました。ここでrepairボタンを押すと・・・

不良セクタの修復が出来たようです。

この状態でもう一度QUICK TESTとEXTENDED TESTを実行すると、なんと最後までPASSしました。

おお、テストにPASSしました!

CrystalDiskInfoを見てみると、相変わらずステータスは”注意”になったままですがC5の黄色表示が消えていました。HDDをNTSFでフォーマットして適当なファイルをコピーしてみると(ぱっと見では)問題なく転送出来ているようです。

物理フォーマット&不良セクタ修復後のSMART。C5:代替処理保留中の項目が改善しています。

アイドル中の変なアクセス音がなくなり、一応は動いているようです。

所感

アクセスしていないはずのHDDからジジジジ、ジジジジとアクセス音がしていたのはセクタエラーが原因だったようで、こんなことが起こるのかと勉強になりました。このHDDがこれから常用に耐えうるかというと大いに怪しいですが、元の状態よりかは回復させることが出来たようです。

さてこのHDD、何に使おうか・・・。

 

参考

この記事は以下の内容を参考にさせていただきました。

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