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[カブ] フロントフェンダーの割れ修理

先日のツーリングでずっこけて破損したカブのフロントフェンダーを修理しました。接着剤ではなく半田ごてを使って溶かしてくっつけます。

 

フロントフェンダーの割れ

コケた時の衝撃でフェンダーの下の方が割れています。ツーリングの帰り道で組み上げたばかりのエンジンの調子もつかめ目的を果たしたせいで気が抜けていたのか、カーブで道端に残っていた雪を踏んづけてコケてしまったのです。幸い減速していたのでかすり傷ですみましたが、フロントフェンダーはばっきりといってしまいました。取り敢えずその場では布テープで応急処置をして帰宅しました。流石にこのままだとすぐに外れてしまいそうなので修理したいと思います。

カブのフェンダー応急修理
無残なフェンダー。ひとまず布テープを巻いて帰ってきましたがこのままだとまた外れそう。。。

 

修理方法

カブのフロントフェンダーはポリプロピレン(PP)で作られているそうです。PPは接着剤が付きにくい材質です。専用の接着剤を使えばつきはするものの、かなり硬いそうで切断面に塗布するだけだと衝撃で簡単に割れてしまうと思われます。接着剤を使うなら両側から当て板をする必要があるでしょう。

ここで他の方はどうしているのかブログを拝見したところ、同じように割れたフェンダーを半田ごてで溶着している方がおられました。これなら手持ちの半田ごてだけでどうにかなりそうです。私も真似て挑戦してみました。

カブと半田ごて
屋外に半田ごてと延長ケーブルを持ち出して補修中。使ったのはいつも電子工作に使っている半田ごて(60W)です。
ダイソーPP板
ダイソーのPP板です。これを補修部に溶かして盛れば強度アップします。端を細長く切って使いました。

 

半田ごてでPPを溶着する

まずホムセン箱で練習

いきなりフェンダーでやると失敗しそうなので、取り合えずカブに積んでいるホムセン箱で試してみました。箱はアイリスオーヤマの密閉バックルストッカー
(KB-540)で、これの材質も都合の良いことにPPです。今回のクラッシュだけでなく積んでから2年間の間にひび割れが発生しています。これを練習がてらくっつけてみることにしました。

ホムセン箱(KB-540)の割れ
ホムセン箱(KB-540)蓋の割れ。あまりに寒いので蓋だけ取り外して屋内に持ち込みました

R0013144.JPG
裏側まで完全に割れています。確か家から出すときに引っ掛けたときに割ったような記憶があります(そのまま2年くらい放置でした)。

破損個所周辺を掃除してから割れている部分を元通りになるように整えて、あとは亀裂に沿って半田ごてをあてていきます。表面にすっと撫でるようにするだけで簡単に溶けてくれます。表面だけだと強度がなさそうなので少し奥までこて先をいれて(あまり突き刺すと穴が空きます)、それだけだと溝が深くなるのでかき回すように進めてみました。冷えて固まったあとに指で押して強度を確認すると、思ったよりはしっかりくっついています。が、少し力をかけるとバキッと音がして割れてしまいました。やはり元通りとはいかない様子です。

ホムセン箱の割れ修理
ひとまず半田ごてをあてて割れを繋げます。簡単にくっつきましたが、強度的に不安です。

そこでもう一度くっつけた後、家にあったダイソーのPP板を溶かして盛ってみました。するとかなり強く引っ張ても大丈夫になりました。いい感じです。見た目を気にしないなら補修箇所にPPを厚盛すると良さそうです。

ホムセン箱の割れ修理
力のかかる部分の割れは上からダイソーPP板を溶かして盛りました。これでかなり強度があがります。
ホムセン箱の割れ
ホムセン箱本体も割れている箇所があります。割れて無くなった部分はどうしようもありませんが、ひとまず残っている部分だけも補修することにします。

ホムセン箱の割れ修理
くっつきました。ここにPPを盛ると蓋が浮き上がりそうなのでここまでにしておきます。まぁ、割れの進行止めにはなるでしょう。

 

フェンダーを修理する

本番のフェンダー修理です。今回は手間を惜しんでフェンダーを取り付けたまま修理していますが、強度を出すなら外して割れ目に両側からアプローチした方が良いと思います。応急処置として張っていた布テープをはがして周囲の汚れを布でふき取り位置合わせをして半田ごてをあてていきます。

ちなみに、私は半田ごての温度を変更しないでそのままやってしまいましたが、普通の鉛フリーハンダを使っていたなら300度以上になるはずです。PPを溶かすには温度が高すぎてそのうち焦げてこて先が汚くなってしまいますので調整可能であればこて先温度を下げたほうが良いと思います。PPの融点は約170度なのでそれより少し高めに設定してください。

カブのフロンフェンダー破損
布テープを剥がしたところ。ばっきりと割れています。
カブのフェンダー割れ修理
位置合わせをして何処かを半田ごてでちょん付けします。問題ないようなら割れ目を端から溶かしてくっつけていきます。

カブのフェンダー割れ修理
一部こてを突っ込みすぎて穴が空いてしまいました。

穴が空いたり溝になっている部分にはPPを溶かして盛っていきます。こて先をねかし過ぎてヒーター部でフェンダーを溶かしたりしながらなんとか作業を進めました。やっぱりフェンダー外して作業するべきですね。。。見た目は継ぎ接ぎ感たっぷりですが、手で押したくらいではびくともしません。後はどれくらいもつか。

カブのフェンダー修理
PP板を溶かして穴を塞ぎます。

カブのフェンダー修理
一応穴は塞がりました。うーん、もうちょっと盛ってヤスリ掛けすればマシになるかな。

 

所感

強度的にはそれなりにしっかりと溶着出来たと思います。フェンダーは石やら色々なものが頻繁に当たる場所なのでどれくらい耐久性があるか、乗りながら経過を見ていきたいですね。

失敗談として、記事中にも書きましたが半田ごての温度を下げなかったのはミスで、いつも使っている半田ごてに黒い焦げが付着して汚くなってしまいました。次にやるときは温度調整を忘れないようにしよう。。。あとこて先にナイフのような形状があればもっとPPを盛りやすいかも、です。次の機会があれば試してみたいと思います。

 

参考

この記事は以下の内容を参考にさせていただきました。

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