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不良セクタが発生したHDDの復旧を試みる

先日、昔に使っていたHDDを整理していて不良セクタが発生しているものを発見しました。SMARTもいくつかのパラメータが怪しいです。普通ならこのまま破棄ですが、その前に何処まで復旧出来るかやってみることにしました。

壊れたHDD

不良セクタが発生したのはWesternDigital製のHDDです。色々あってPCを1台組むために使っていないHDDを整理していて発見しました。これは2009年発売なのでもう10年近く前の製品ですね。

WD15EADS
WD Caviar Green - WD15EADS (SATA, 1.5TByte)。今回の患者です。

念の為にPCに繋いで必要なデータが残っていないか確認していると、いくつかのフォルダが壊れてアクセスできない状態でした。おまけにこのHDD、アクセスの無い状態でもジジジジ、ジジジジ・・・とアクセスしているかのような音がしているのです。

そこでCrystalDiskInfoでHDDの状態を見てみると、案の定、怪しい状態でした。不良セクタが発生しているようです。

CrystalDiskInfo_WD15EADS_caution_20180918.png
C5,C6の項目が黄色表示に。

 

HDDの状態を調べる

おとなしく諦めて別なHDDを使うのが懸命ではあるのですが・・・WDが提供しているディスク診断ツールを使用してもう少し詳しく調べてみることにしました。使用したのは以下のツールです。

WesternDigitalDataLifeGuardDiagnostics.png
Data Lifeguard Diagnosticを使ってディスク診断を行います。
WesternDigitalDataLifeGuardDiagnostics_test.png
QUICK TEST, EXTENDED TEST, ERASEが実行出来ます。

まずは"QUICK TEST"を実行してみます。すると途中でエラーが発生して失敗してしまいました。エラーコードを以下のサイトで調べてみると、接続に問題があるかディスクに問題がある、とあります。

WesternDigitalDataLifeGuardDiagnostics_test_error07.png
QUICK TESTはcode=07で失敗しました。どうにも駄目な予感。

続けて"EXTENDED TEST"を実行してみました。今度はいけそう・・・と思いきやとあるセクタから表示が進みません。しばらく待つと"Too many bad sectors detected."と表示が出てテストがFailになりました。どうもバッドセクタが大量にある模様、・・・。

 

修復を試みる

駄目元で物理フォーマット

ここまでの結果でご臨終かとも思いましたが、最後に駄目元で物理フォーマット(Low Level Format)をかけてみることにしました。どのみちHDDを破棄するにしてもデータを消す必要があるのでついでです。

WesternDigitalDataLifeGuardDiagnostics_full_erase.png
HDDに物理フォーマットをかけます。約5時間かかりました。

いざ物理フォーマットを実行して待つこと約5時間。結果はFAILになってますがひとまず完了しました。この時点でHDDのジジジジ、ジジジジ・・・という異音はなくなっていました。おおっもしかして、と期待が出てきます。

WesternDigitalDataLifeGuardDiagnostics_test_result.png
結果はFAILですが、一応は最後までフォーマット処理が進んだ模様。

不良セクタの修復

物理フォーマットが終わったあとにQuickTestをかけてみると、やはり駄目です。同じエラーが発生します。

続いてEXTENDED TESTをかけると、おや、今度は止まらずに(微妙に引っかかったように不良セクタあたりで止まりますが)進みます。結果はFAILですが最後までいきました。そこで検出した不良セクタの修復を試みます。

WesternDigitalDataLifeGuardDiagnostics_test_finish_withError.png
物理フォーマット後、EXTENDED TESTはFAILではあるものの最後まで進行しました。ここでrepairボタンを押すと・・・

WesternDigitalDataLifeGuardDiagnostics_test_repaired.png
不良セクタの修復が出来たようです。

この状態でもう一度QUICK TESTとEXTENDED TESTを実行すると、なんと最後までPASSしました。

WesternDigitalDataLifeGuardDiagnostics_test_result_passed.png
おお、テストにPASSしました!

CrystalDiskInfoを見てみると、相変わらずステータスは”注意”になったままですがC5の黄色表示が消えていました。HDDをNTSFでフォーマットして適当なファイルをコピーしてみると(ぱっと見では)問題なく転送出来ているようです。

CrystalDiskInfo_WD15EADS_caution_after_erase_20180919.png
物理フォーマット&不良セクタ修復後のSMART。C5:代替処理保留中の項目が改善しています。

WD15EADS_copyfiles.png
アイドル中の変なアクセス音がなくなり、一応は動いているようです。

所感

アクセスしていないはずのHDDからジジジジ、ジジジジとアクセス音がしていたのはセクタエラーが原因だったようで、こんなことが起こるのかと勉強になりました。このHDDがこれから常用に耐えうるかというと大いに怪しいですが、元の状態よりかは回復させることが出来たようです。

さてこのHDD、何に使おうか・・・。

 

参考

この記事は以下の内容を参考にさせていただきました。

公開日 カテゴリー PC

sukeについて

自転車で日本一周旅行に出ようとー思い立ったエンジニア。 ガジェット類やセミナーに目がない。 将来は田舎でほっこりとしたいですねー

3 thoughts on “不良セクタが発生したHDDの復旧を試みる

  1. ピンバック: Synology NAS – KUJUNの開発メモ

  2. そう思いますマン

    ローレベルフォーマットを実行しても、C5 C6 が代替処理済みセクターに置き換わってないということがHDD基盤に不良の原因があるのではないかと思います。通常、ローレベルフォーマットを実行すれば、C5 C6 は代替処理されるものです。

    返信
    1. suke

      返信遅くなりました。
      なるほど。もしかすると代替セクタを使い切ったのかなぁとか思っていたのですが、基板側の故障もありうるのですね。どちらにしても怪しい状態なのでこれ以上使うのは止めておいたほうがよさそうですね。

      返信

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