スーパーカブ50はインジェクション仕様となってからシリンダー形状等が変更になり、今まであった豊富な社外パーツ(キャブレター仕様車用)が使えません。しかし、私の愛車である2008年式カブ(エンジンカバーが黒いやつ)はECU制御へ移行の過渡期的なものなおかげか腰下パーツは互換性があります。大きく違うのはシリンダーから上だけ。では精度や耐久性度外視で動くだけなら加工すればいけるのではないでしょうか。ということでカブ90用ボアアップシリンダー(排気量97cc)をFIカブ50に装着してみました。
最初に
この記事はFI仕様のスーパーカブ50(2008年式)に安価なキャブレター仕様のボアアップシリンダーをくっつけて動かそうという実験的な試みです。記事内容には誤りが含まれる可能性が大いにあります。もし本記事をもとに何か行動を起こし結果として何らかの損害を負われたとしても一切責任を負いかねますのでご承知ください(まぁ、ほとんどの人はこんなことやらないと思いますが、念のため)。
環境
ベースとなる車体は新聞屋さん仕様なプレスカブ50です。実験的な要素が大きいので、エンジンはヤフオクで同じ形式のエンジンを改造用として入手してきました(以前から改造の検討やパーツ取りに使用しています)。組み付けるシリンダはカブ90用としてヤフオクで出品されていたもので、シリンダー/ピストンやピストンリングがセットになって2000円くらいでした。このシリンダーはカブ90用なのでクランクシャフトもストロークが長いものが必要になります。そちらもヤフオクで安価な互換品を入手しました。
ヘッドについては元々のFIカブ50のものを使用します。本当はもっと大きなヘッドに変えたいところなのですが安価に流用出来そうなものを見つけることが出来ませんでした。予算に余裕があるなら武川のRステージヘッドとか良さそうに思えますが今回は断念です(まぁ、お金あるならこんな改造しないとは思いますが・・・)。
- 車体&エンジン:プレスカブ50(2008年式FI仕様JBH-AA01)
- 改造して組み付けるシリンダー:社外カブ90ボアアップ用シリンダー ヤフオク中華シリンダー(約2000円)
- クランクシャフト:ヤフオクカブ90互換クランク(約1500円)
また、今回のボアアップが上手くいけば、排気量は以下のようになる予定です。
- オリジナル(JBH-AA01)の排気量:内径39.0mm x 行程41.4mm = 49.430cc
- ボアアップ後の排気量(予定):内径50.0mm x 行程49.5mm = 97.143cc
使用した工具等
エンジンの分解/組み立てを行うのでフライホイールプーラーやロックナットレンチ等が要ります。それらに加えて以下のものを使用しました。
- ヤスリ(ホームセンターでセット売りしている精密ヤスリ)
- サンドペーパー
- BSフラップホイル(#60)
- 電動ドリル
- リューター
- 鋸
- JB Weld
- アルミ板1mm厚
- アルミ平行板3mm厚
残念ながら私は溶接やロウ付けの技術/設備を持ち合わせていないので、加工はヤスリで削って形を整え、穴が空いたり足りない部分はアルミ板をエポキシ系接着剤(JBウェルド)でくっつけることで対処することにしました。エンジンに接着剤って走行中にぽろっといかないのかという不安は多々ありますが(耐油性、強度はそこそこあるらしい)、まずはエンジンが組みあがって動く状態にまで持っていくことを主目標としたいと思います。
FI仕様とキャブレター仕様の差異
以前に流用検討したときの記事にも記載しましたがシリンダー形状が大きく変わっています。流用するならば、以下の箇所をどうにかしなくてはなりません。
- スタッドボルト穴の間隔
- オイルライン(オイルが通るスタッド穴が変更、リターン経路の形も異なる)
- オイル温度センサーの有無
以下にシリンダー寸法をトレースしたものを掲載します。
試しに予備エンジンを分解してクランクケースにカブ90互換シリンダーをのせてみました。ボルト穴の間隔が違っていて入らないのでスタッドボルトは抜いてあります。クランクケース穴は加工無しでシリンダーを挿入出来ましたが、スリーブとの間にクリアランスはほとんどありません。見てみるとスタッド穴の間隔が異なり、ひとつはシリンダーのフランジから完全にはみ出しているのがわかります。
カムチェーンが通る長方形の穴もサイズが変わっていました。クランクケース側から覗き込むと光がうっすらと差し込んで見えるくらいギリギリ穴が見えないレベルです。後で分かったのですが、これはFI仕様でカムスプロケットの丁数が変更となりサイズが大きくなっていたことが原因のようです。
そして、オイルラインとなるスタッド穴が変更されています。またヘッドからクランクケースに戻るラインの形状も異なります。この経路中にはオイル温度センサーが追加されています。オイルラインはなんとかするとして、オイル温度センサーを同じように着くよう加工するとなるとかなり手間を要しそうです。サービスマニュアルを参照してみるとオイル温度センサーが無い場合は冷間時のエンジン始動性が悪化する可能性がある、とのことでした(チョーク的な役割?)。無くてもエンジンは動きそうなので、今回はオイル温度センサーは省略することにします。
シリンダーの加工
加工した部位毎に紹介します(実際のところ試行錯誤だったので順番が前後している箇所があります)。
スタッド穴を広げる
ともかくシリンダーがつかねば始まりません。まずFIカブ50のシリンダー形状をスキャナで取り込んだものを印刷してボアアップシリンダーにあわせ、どう削ったらいいか下書きします。
あとはスタッドボルトを通すべくFIカブ50にあわせてスタッド穴をひたすらヤスリで拡張します。アルミシリンダーなので小さいヤスリでも削れました。ただ、やっぱり時間がかかるので目の粗いヤスリがあると多少早く削れるかもしれません。
幸いFIカブの方がスタッド間隔は広く、シリンダー穴とのクリアランスは気にしなくて済みます。ただ、ごりごり削っていくと結果的に2本のスタッド穴でシリンダー側面に穴が空くことになりました。これは後で対処します。
オイルライン切削
カブはシリンダーのスタッドボルト穴を通ってヘッドまでオイルが送られています。この通る穴がFIカブ50で変更されています。これもシリンダーに溝を掘ってオイルラインを作ってやることにします。ヘッドからオイルが戻る経路についても形状が異なるため加工します。私の場合、もともとあった穴をアルミ板で埋めてからドリル/ヤスリを使って穴を開け直しました。
また、クランクケース側のオイルリターンとなる穴やオリフィス位置も微妙にズレているので、シリンダー側の穴を広げて対応します。
(追記)
その後、オイルリターン経路のクランクケース側を再加工しました。やはり手抜きは拙かったらしくこの部分からオイルがぽたぽた漏れていたのでその対策です。
シリンダー側面の穴埋め/フランジ拡張
スタッドボルトが通るくらいまで穴をあけるとシリンダーに穴が空いてしまいます。しかもそのうち1本はオイルラインを兼ねているため絶対に塞がなくてはなりません。また、クランクケースと接触するフランジも幅が足りなくてネジ穴が見えてしまう箇所がありました。
溶接出来れば一番だと思うのですが、私は設備も技術もありません(でも、いつかやってみたい)。次点でロウ付けですが、アルミのロウ付けはかなり難しいうえに部材が結構お高いです。色々と悩んだ末、正直上手く行くか自信がなかったのですがエポキシ系パテを使うことにしました。候補は以下の2つです。
- JB Weld
- GM-8300
JB Weldはエポキシ接着剤で耐熱性、耐油性があります。硬化すると濃い灰色になります。硬化時間は長く24時間とあります(速乾タイプもありますが強度は落ちる模様)。お値段は26.8gで1300円くらい(並行輸入品はもう少し安い)。
GM-8300も同じくエポキシ系です。アルミパテとのことで耐熱性/耐油性があり用途的に一番あっていると思います。硬化後に研磨すると周囲のアルミと区別がつかないくらいだそうです。また硬化時間は短いです。お値段は44g入りが3000円くらい。
今回は可能な限り安価にボアアップを目標にしたいと思いますのでJB Weldを使うことにしました。私は不器用なので硬化時間が長く手直ししやすいのもポイントです。
パテだけだと強度が不安なのでアルミ板を継ぎ接ぎすることにします。フランジの長さが足りない部分は放熱板の上にアルミ板を積み重ねて高さを揃えます。最後はオイルストーンで面を揃えてやればガスケットで押さえられるはずです。側面に空いた穴はうまい具合に放熱板の間なので、この間にアルミ板を押し込んでパテでくっつけることにします。
加えて、実際の加工順序とは前後してしまいますがオイルライン経路切削等の加工を行った結果としてフランジの厚みが非常に薄くなってしまった箇所があります。ガスケットで押さえるとはいえオイル漏れのリスクを少しでも改善するためにアルミ板を組み合わせてフランジを拡張しました。
各部の接着剤が完全に硬化したあと、拡張したフランジとシリンダー面がフラットになるようにヤスリがけします。ある程度削って平坦っぽくなったらオイルストーンを使って表面をならしました。
ヘッドガスケットの加工
ヘッドガスケットはボアアップシリンダーにも付属しますがスタッド穴間隔やオイルライン形状の問題で使用が難しいです。そこでカブ50のものを加工して使用することにしました。
カブ50のものをそのまま使うとシリンダー径が大きくなったためヘッドガスケットが内部に露出してしまいます。ヘッドはカブ50のままなのでもしかしたら必要ないのかもしれないですが、念のためシリンダーに合わせて削ることにしました。加工はリューターをバイスに固定して、手でガスケットを持って回しながら削りました。メタルガスケットは薄いものの硬くてなかなか削れないうえに摩擦熱で熱々になります。時々休憩をはさんで気長な作業となりました。
クランクケースの加工
今回使ったシリンダーはスリーブの内径が50mm、スリーブの厚みが2.5mmあります。それに対してクランクケース開口部を計測すると55.7mmでした。シリンダーと開口部には最低1mm(つまり直径で2mm)のクリアランスが必要とのことで要加工です。
クランクケースの加工にはホームセンターで買ってきた電動ドライバーの先にくっつけるヤスリ(BSフラップフォイル)のようなものを使いました。これをクランクケースの開口部に押し込み(硬かったのでヤスリを挟んでからクランクケースをネジで締め付けました)、電動ドライバをまわして切削していきます。最初から規定トルクでケースを閉じるとドライバが空回りするかもしれません。私の場合はネジを緩めて少し削ってから締め付けると上手くいきました。ちなみに、分解時にクランクケースガスケットを剥がさずにおいてそのまま挟んだ状態で削っています。
どれくらい削れているのかわかりにくいので頻繁にノギスを当てて計測しながら進めます。
エンジン組み立て
交換を要した部品
カブ90用のボアアップシリンダーとクランクを流用するにあたって、以下のパーツを交換する必要がありました。なるたけ安価に済むように安い互換パーツがあればそちらを購入しています。入手先はヤフオクとwebikeです。
- スタッドボルト(カブ100EX用 6 x 198mm)
- オイルポンプスピンドルとピボット(カブ90/カブ100EX用等)
- カムスプロケット(キャブレター仕様カブ50用)
- カムチェーン(カブ90/カブ100EX用84LR)
- カムチェーンガイドローラー固定用のネジ(キャブレター仕様カブ50用)
スタッドボルトはシリンダーが縦に長くなるためカブ50用だと長さが足りません。カブ100EXのスタッドボルトに交換しました。カブ90のものでも長さは足りるかと思いますが、シリンダーヘッド側ネジの呼び径が異なります(FIカブ50/100EX:M7, カブ90:M6)。最新モデルのカブ50(JBH-AA04)のスタッドボルトはクランクのストロークが伸びている関係で長くなっていますが、こちらはクランクケース側ネジの呼び径が変更されていて使用できません。
同じ理由でカムチェーンも長い物に交換です(FIカブ50:82LE , カブ90:84LR)。クランクシャフトの径も大きくなるため、オイルポンプスピンドルが干渉してケースに入らなくなります。これもカブ90の細いスピンドル/ピボットに交換します。
またFI仕様になってクランクシャフトについているタイミングスプロケットの丁数が変更されています。そのままクランクだけカブ90のものに変えてしまうとバルブタイミングが無茶苦茶になるので、カムスプロケットをキャブレター仕様カブのものに変更しました(FIカブ50:15T/30T->キャブレター仕様カブ:14T/28T)。
シリンダーがキャブレター仕様カブのものなので、カムチェーンガイドローラー固定用のネジも変更します。ワッシャーは部品番号が変わっていましたが、注文するのを忘れていて元々の部品を流用しました。
エンジン腰下の組み立て
さて、ようやくエンジンの組み立てです。分解したエンジンを清掃後、購入したパーツを組み込んでいきます。腰下だとクランクシャフトとオイルポンプスピンドルが交換になりました。
エンジン腰上の組み立て
続いて腰上の組み立てです。交換する部品は以下の通りです。
- スタッドボルト
- カムチェーン
- カムチェーンガイドローラーの固定ネジ
- カムスプロケット
スタッドボルトはダブルナットにして取り外しました。同様にして新しいカブ100EXのスタッドボルトを取り付けます。
この段階でピストン/シリンダーを仮組(ピストンリングは嵌めていません)してバルブとピストンのクリアランスに問題が無いか、念のため確認してみました。ピストンに粘土を盛った状態でヘッドを規定トルクで固定し、カムチェーンとカムスプロケットを忘れずに取り換えてからクランクを何回か回転させてみます。何かにあたるような感触はありませんでしたが、果たしてとヘッドを取り外してみると・・・うーん、微妙に当たっているような気が。ヘッドガスケットが薄くなったせいもありそうです。ベースガスケット2枚重ねでなんとかなるだろうか。
結局その場にガスケットが1枚しかなかったこともあってそのまま組み上げることにしました。いったんヘッドとシリンダーを取り外してピストンにピストンリングを取り付けます。ピストンリングの取り付け方は以下の動画がとても分かりやすく参考になりました。
- YouTube - ピストンリングの組み付け方【メンテナンス小ネタ】
(https://www.youtube.com/watch?v=lAzGUQuCtiM)
ピストンをクランクに組み付けたらガスケットを挟んでからシリンダーを挿入します。ガスケットはバルブとピストンのクリアランスが怪しいので厚いのを使うか2枚重ねにした方がいいかもしれません。あるいはヘッドガスケットをもっと厚いやつを自作するとか。またガスケットには液体ガスケットを塗ってから組み込んだほうが無難です(私は何もせずに組み付けてオイル漏れしました)。
(追記)
その後にエンジンをばらして確認したところ、ベースガスケット1枚(厚み0.5mm)だとバルブヒットしていたことが判明しました。圧縮圧力も高過ぎるのでベースガスケットは1.5mm以上あった方がいいと思います。また、丁度ピストンの"IN"の出っ張りに当たるようなのでそこも削ったほうがいいかも。
また、本来はシリンダー/ヘッド共にノックピンを使って精密に位置決めされていますが、今回はシリンダー加工によりノックピンが使用出来ません。つまり位置合わせは組み付ける人(私)の感です(今回の加工で一番信頼性が損なわれそうなところだと思います)。
ヘッドカバーを閉めてようやくエンジンが組みあがりました。
車体にエンジンを載せる
早速、組み上げたエンジンを車体に搭載します。サイズはシリンダーが少し長くなっただけですが、この少し長くなったところが曲者です。
まずインテークポートとスロットルボディが繋がりませんでした。もうちょっと、というところまでは近づくのですが、最終的にはエアクリーナーボックスを固定しているネジを外してやるとどうにか繋がりました。ぶらぶらしているエアクリーナーボックスはタイラップか何かで固定しないといけません(いったんエンジンとボルト留めしたあとにエアクリーナーボックスをギュッと寄せるとねじ止め出来そうです)。エアクリーナーボックスとフロントフェンダー間のクリアランスはギリギリセーフです。
同様にマフラーのステーにネジが通らず固定出来ません。こちらはステーの穴をリューターで削って広げることで対処しました。ひとまず固定は出来たものの、かなり端まで削ってしまったので強度が心配です。何か補強したほうが良さそうです。
続いてホーンが固定出来ません。元々はシリンダー上部に固定用のネジ穴が用意されていましたが、新しく組んだボアアップシリンダーにはありません。これは何処か別な場所に移設する必要がありますが、まあエンジンが動くかどうかに比べれば些末なことです。取り合えず適当にぶらぶらさせておくことにします。
また、今回はオイル温度センサーの接続部は作りませんでした。繋ぐところのないケーブルとセンサーはホーン同様にケーブルを何処かにまとめておきます。
始動テスト
キックするもエンジン始動せず
遂にどきどきのエンジン始動テストです。エンジンオイルを入れてからキーONして、いざキック!キック!キック!が、想像通りといいますかエンジンがかかりません。圧縮はあるし(かなり重たくなりました。適当にキックするとクラッチが滑っている感じがします)、キックした瞬間はボボボという時があるものアイドリングすらしません。
この段階でコンプレッションゲージで圧力を見てみました。暖気も出来ていない上に私のヘロヘロキック20連発(くらい)なので参考程度ですが、ゲージを見ると約17kgf/cm2くらいありました。サービスマニュアルによると標準値が14kgf/cm2なのでかなり高い数値です。そりゃシリンダー容積がほぼ倍になって燃焼室容積が同じなので高くもなるはずです。
簡易インジェクションコントローラで燃料噴射を増量する
現状、ボアアップで容積がほぼ2倍になったのに対して燃料噴射量は50ccの時のままです。こいつを増やせばアイドリングくらいはなんとかなるかもしれません。お手元に市販のサブコンなどお持ちの方はそれが利用できますが残念ながら我が家にはありません。そこで家に転がっていたArduino nanoを使ってなんちゃって簡易インジェクションコントローラを作成して再試行することにしました。
- (2017/03/29追記)
簡易インジェクションコントローラの内容を投稿しました。興味のある方はご参考までにどうぞ。
[カブ] Arduinoで作る簡易インジェクションコントローラ(その1)
いざインジェクションコントローラを繋いで燃料噴射時間を増やしてキックしてみると・・・エンジンが始動しました!
噴射時間を増やしたり減らしたりしてみて、どうやら1msec増くらいでなんとか始動するようになり、2msec増にするとキック一発でエンジン始動出来るようです。アクセルを開くとエンストせずに回転数が上がります(ギアはニュートラル)。
おお~と感動していたのですが、しばらくアイドリングしているとエンジン周辺から白煙があがってくるではないですか。何事かとみるとどうもオイル漏れしているようです。場所はクランクケース/シリンダー間のオイルリターン経路付近とシリンダー/ヘッド間の同じくオイルリターン経路付近のように見えます。やはりガスケットと液体ガスケットを併用したほうが良さそうです。
所感
凄まじく行き当たりばったりな内容ですが、なんとかエンジン始動までたどり着くことが出来ました。カブ90のボアアップシリンダーをFIカブ50に加工して無理矢理くっつけるというネタ、構想そのものは昨年からあったものの要加工ということで一歩を踏み出すのが遅くなりました。
元々は小型二輪免許を取ったはいいがFIカブのボアアップキットが高い、もうちょっと安くならないかなぁという個人的な欲求から始まってヤフオクで安いカブ90用のボアアップシリンダーとクランクを入手したものの互換性が無くぽん付けは無理と判明。なんとかならないものか、という思いから今回の記事が生まれました。今のところアイドリングはしたもののシリンダーとヘッドの位置決めがエイヤッだったりオイル漏れがあったりと信頼性に疑問ありありで実用性は?といった状態です。その後の顛末も"すけログ"でご紹介出来ればと思いますが、ひとまず"ネタ"として楽しんで頂けましたら幸いです。
その後
(2018/01/31追記)
その後、ベースガスケット厚みを増やしたりハイオク投入したりと実験してみました。
松尾山登坂というヘビーなテスト環境ということもありますが、100kmほど走ってヘッドを開けてみるとやっぱりノッキングの痕跡がありました(坂道でキンキン鳴っていた)。これは、もう少し下駄をはかせて圧縮比を下げれば改善できるかなと考えています。
あと走らせてみて感じたのが、やはり50ccのシリンダーヘッドがネックですね。エンジンが全く回りません。流石にシリンダーヘッドをヤスリで削るのは無理がありそうですし、社外品は高価です。何か良いアイデアが無いか思案しています。
参考
この記事は以下の内容を参考に記載させていただきました。
- 原付板 - 純正流用100CC 12Vモンキー
http://gentukiban.nobody.jp/100ab27.html - はい、雑用係トリシロです! - カブのスタッドボルト比べ [カブ パーツ等]
http://torishiro.blog.so-net.ne.jp/2013-11-19 - スーパーカブにしか乗らない男 - カブ90DX JUN製NH用105ccボアアップキット組み込み☆
http://blogs.yahoo.co.jp/kunicub90/63836342.html - 中華エンジン&中華ミニモトの掲示板 - 中華エンジン、コピーバイクの大雑把な注意事項
http://fuu10.minibird.jp/bike/bbs2-china/bbs-information/important.html - カブ系エンジンいじり 安く 速く 剛く - 50カブ クランクケースで100cc化 その1. ボーリングしよう
http://blogs.yahoo.co.jp/hornsctl/11454500.html - カブ系エンジンいじり 安く 速く 剛く - 50カブ クランクケースで100cc化 その2. ボーリングの注意点 その他
http://blogs.yahoo.co.jp/hornsctl/11482579.html - カブ系エンジンいじり 安く 速く 剛く - スタッドのトルク ハイコンプ 排気量への適応性 まとめ
http://blogs.yahoo.co.jp/hornsctl/10530865.html - 解析まもログ - PICで 自作インジェクションコントローラ
http://pro.kai-seki.net/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%81%84%E3%81%98%E3%82%8A/pic%E3%82%92%E4%BD%BF%E7%94%A8%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9 - HONDA サービスマニュアル(JBH-AA01)
- HONDA スーパーカブ50(AA04) パーツカタログ2版
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