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マウスのチャタリングを修理する(スイッチを分解/清掃)

修理

長らく使用していた愛用のマウスがチャタリングを起こすようになりました。アイコンを摘んだりテキストを範囲選択するつもりがダブルクリックになってしまいます。普段より力をこめてボタンをホールドすることでしばらく耐えていましたが状態は悪化するばかりです。

そこで、マウスを分解して問題のスイッチを応急修理することにしました。

問題のマウス

私のPCにはマウスが2台繋がっています。ひとつは無線トラックボールのM570、もうひとつは有線のG300です。

Logicool G300
Logicool G300(有線)。もう10年選手です。
Logicool M570
Logicool M570(無線トラックボール)。こちらは8年くらい。

普段はトラックボールマウスを使っていて、カーソルの動きに精度と速度が欲しい時(CADとかゲームとか)は有線マウスといった使い分けをしています。

その2台ともが時期を前後してチャタリングを起こすようになってしまいました。実は有線マウスのG300はコレ以前に一度同じようにチャタリングが発生しまして、そのときはスイッチの隙間から接点復活剤を吹き付けて改善したものの半年くらいで再発しました。

スイッチ丸ごと交換するのが一番良いと思いますが、もうすこし足掻いてみようとやってみたのが今回の記事です。

修理に使用したもの

  • ドライバー
  • ピンセット
  • 接点復活剤(Sunhayato PJK-145 ポリコールキング)
接点復活剤です。もう15年以上前に購入したやつでこの型番は販売終了になっていました。新しい型番はPJR-S120 (Amazon)

マウスのスイッチを修理する

Logicool M570の修理

まずは普段使いのM570を修理です。本来であればスイッチを新品と交換するのが正しいと思いますが、今手元にないので前回と同じく接点復活剤に頼ります。

ただ、同じようスイッチの隙間からスプレーを吹き掛けただけでは早晩駄目になるのは目に見えています。なので今回はスイッチそのものを分解して中身の接点を直接磨くことにしました。

M570を分解する

早速M570を分解していきます。

M570はネジの位置が少しわかりにくくて、裏のパッドを剥がしたところや電池ホルダーのシールを剥がしたところにあったりします。

Logicool M570
M570裏側。見えているネジは1個だけですがゴム足の裏や電池ボックスに隠しネジがあります。
Logicool M570のネジ
ネジはトルクスネジ
Logicool M570電池ボックスの中に隠しネジ
電池ボックスの隠しネジはシールを剥がさないと見つかりません。これが一番分かりにくいです。

中身は埃だらけでかなり汚れていました。私は汗かきで右手だけ薄い手袋をしてマウスをさわっていたのが原因っぽいです。それにしてもこんなに入ってるとは。。。

Logicool M570を分解
ネジをすべて外して開けたところ。埃だらけです(汚くてすみません)。

プッシュスイッチの分解・清掃

チャタリングは右/左クリックの両方で発生しています。というわけで両側ともに分解します。

Logicool M570のスイッチ
問題のスイッチです。型番はOMRON D2FC-F-7N。

このプッシュスイッチのハウジングは爪で引っかかっているだけです。細い精密ドライバー等を使って爪を外してやるとカバーが上に外れます。ボタン部が小さいので無くさないよう注意です。

Logicool M570マウススイッチの分解
向かって右側のツメを精密ドライバーで引っ掛けて浮かせるとカバーが外れます。
Logicool M570マウススイッチの分解(中身)
カバーを外すと接点が見えます。こんな小さい部品でクリック感が出るんですね。

カバーを外すとスイッチの接点が見えました。この金属部品は台座に引っかかっているだけなのでピンセットでずらしてやると簡単に外すことが出来ます。

Logicool M570マウススイッチの分解(台座部)
スイッチ台座。可動部を外したところ。
Logicool M570マウススイッチの分解(可動部の表)
スイッチの可動部(表)
Logicool M570マウススイッチの分解(可動部の裏)
スイッチの可動部(裏)

ものが小さいので分かりにくいですが、接点部に汚れと傷が見受けられます。スイッチの隙間から接点復活剤を吹き込んでこの箇所の汚れや腐食をどうにかするのは難しそうですね。以前に試してすぐに駄目になってしまったのも納得です。

早速、問題箇所にたっぷりと(量的に少量ですが)接点復活剤を吹きつけました。しばらく放置してから綿棒で表面を擦ります。接点復活剤が残ったままだとそれが原因で接点不良になるかもしれないのでしっかり拭き取ったほうがいいと思います。

マウススイッチの接点(接点復活剤を吹く)
可動部に接点復活剤を吹く
マウススイッチ接点の台座側を洗浄
スイッチの台座側も同様にします

以下に清掃前/後の接点を拡大して比較してみました。接点はクリックする度に同じところを叩いているせいか表面に溝が出来ていてるのが分かります。周囲も汚れています。接点復活剤を吹いて綿棒で擦れば汚れについては解決ですが、傷はどうしようもありませんね。

スイッチ接点の傷(表1)
スイッチ接点(表)を拡大
スイッチ接点(表2)
スイッチ接点(表)をさらに拡大したところ。傷と汚れが見えます。
スイッチ接点の拡大(裏1)
スイッチ接点(裏)を拡大
スイッチ接点の拡大(裏2)
スイッチ接点(裏)をさらに拡大したところ。表と同じように傷と汚れがあります。
スイッチ接点(清掃後)(表1)
スイッチ接点(表)の清掃後
スイッチ接点(清掃後)(表2)
スイッチ接点(清掃後)(裏1)
スイッチ接点(裏)の清掃後
スイッチ接点(清掃後)(裏2)

さて、接点を磨き終わったら元通りに組み直して反対側のスイッチも同じように分解・清掃します。

マウススイッチの接点を元通り取り付ける
接点を元通りに組み付けました。念の為、カバーとスイッチを取り付けてからスイッチを押して分解前と同じようなクリック感があるか確認してください。カチカチとしないようなら接点の組み方が間違っている可能性があります。

他のプッシュスイッチは使用頻度が低いためかいまのところ問題はありません。ただそのうち調子悪くなるかもと不安を感じたので、こちらはケースの外側から接点復活剤を吹き付けて馴染ませました。右/左スイッチ以外は安いプッシュスイッチを使っているようで、正直なところこちらは分解出来る自信がありません。これで駄目になったら諦めて新品スイッチと取り替えたいと思います。

組み直して動作確認

元通り組み直したら動作確認です。いつもどおりにクリックやドラッグ操作をしてみましたが問題なく動作していました。

あとはどれくらい動き続けてくれるか、ですが。。。実は本記事のM570修理を行ったのが2023年10月でした。2025年4月現時点において問題なく稼働していることをご報告します。

その後の様子(2026/06/02):再びチャタリング発生

この記事の修理を行ってから約2年半経過して再び左クリック時にチャタリングが発生しました。このマウスは毎日使用していたので接点復活剤で補修しただけにしては保ったと思います。

さて、このまま放っておくと状態がどんどん悪化するので再び修理することに。前回は2年保ったので今回も同様に分解して接点を磨きます。

Logicool M570を分解
2年半ぶりにマウスの分解です。相変わらず中は綿ぼこりで汚れまくっていたので清掃後の姿です。特にマウスホイールが糸くずと埃を巻き込んで回転が重くなっていたのでピンセットでゴミ掃除しました。

今回も前回同様にスイッチの接点を磨きます。

Logicool M570の左スイッチ
問題の左クリックのスイッチです
Logicool M570の左スイッチを分解する
前回と同様にハウジングを上に持ち上げて外します。
Logicool M570の左スイッチ、ハウジングを分解後
スイッチの接点です。どうも、前回よりも全体的にくすんでいるというか、腐食しているような・・・?

前回同様にスイッチを分解したのですが、どうもスイッチ内部の板バネというか金属部分が全体的に曇っているように見えます。前はもっと金属的な光沢があったような気がするのですが。

左スイッチ表側の接点。全体的に錆のようなものが浮いていて見えます。
表側の接点を拡大。何か黒い汚れが付着しています。
左スイッチ裏側の接点。表側と同じく錆あり。
裏側の接点を拡大。こちらも汚れが付着しているようです。
台座部分にも青錆?みたいなのが浮いてます。なんだろう、コレ。。。

接点を拡大してみると全体的に何らかの原因で腐食しているようで、黒い汚れのようなものも付着していました。あまり良い状態には見えません。原因は二年以上前でよく覚えていないのではっきりしませんが、もしかすると清掃に使った綿棒に何か腐食性の物質が付いていたとか(そのへんに転がっていた綿棒を使ったのがまずかったかも・・・)、あるいは私の手の脂か・・・?

とりあえず、接点復活剤を吹き付けてみました。

いつものように接点復活剤漬け。
接点(表)
接点(表)の拡大
接点(裏)
接点(裏)の拡大

接点復活剤を吹いたあとに綿棒でゴシゴシやったところ、見た目は少しマシになりました。が、表面は腐食して曇っています。そこでサンドペーパーで軽くヤスってみることにしました。
(注意)これは失敗でした。使用したサンドペーパー(#2000)は荒すぎました。磨くならピカールくらい細かいほうがよさそうです。

スイッチの金属部分をサンドペーパー(#2000)でヤスってみました。
研磨後の接点(表)。パッと見たところピカピカになりました。が、よく見ると中央の湾曲した板バネの付け根に違和感が。
研磨後の接点(表)拡大。傷は見えなくなりました。
研磨後の接点(裏)拡大。やりすぎて平らになってしまいました。想像以上に柔らかいです。
台座部分も削れていたのでヤスってみました。
こちらは丁度いい感じに削れた?

ピンセットでつまんで優しく研磨した、つもりだったのですが、削り過ぎてしまいました。サンドペーパーの番手は#2000だし大丈夫だろうと思ったのですが、これでも荒すぎたようです。どうなったかといいますと、スイッチの台座に組み付けたときにたわむようになってしまいました。一応、スイッチ的には動作しているようですが。。。

ヤスった後にスイッチ台座に組み付けたところ。元の写真と比べるとたわんでいるのが分かります。板バネ付け根がぽっきりいきそう。。。
Logicool M570の左スイッチ、ハウジングを分解後
元の正常な状態

以上で左側スイッチは完了しました。右クリック側スイッチに問題は発生していませんが、ついでなので分解してみました。やはり左クリック側と同様に全体が腐食してきているようです。こちらは以前と同様に接点復活剤をかけるだけにして元通り組み立てました。

右クリック側スイッチ
右クリック側スイッチ。左側と同様に腐食しているように見えます。
右クリック側スイッチの接点
錆って光沢がないですね。
右クリックスイッチ接点(表)
右クリックスイッチ接点(表)の拡大
右クリックスイッチ接点(裏)
右クリックスイッチ接点(表)の拡大
右クリックスイッチ接点(表)、接点復活剤を吹き付けた後。

元通りにマウスを組み上げて動作確認したところ、一応クリック感は問題なくチャタリングの発生もありませんでした。ただ、何度もクリックしているとそのうち板バネ付け根から折れてしまいそうです。次に駄目になったらスイッチごと交換かなぁ。

Logicool G300の修理

続いてG300です。こちらはM570より使い方が荒いせいか修理は2度目です。同じように分解・清掃していきます。

G300を分解する

G300は変なところに隠しネジがあったりしないので分解は楽です。

Logicool G300(裏側のネジ)
裏のゴム足をめくるとネジがあります。
Logicool G300の分解
ネジを外せば簡単に外せます。

前回修理ではスイッチの分解まではしなかった

このマウスは以前にも同じようにチャタリング修理のために分解していました。その時はスイッチの分解は行わずケースの隙間から接点復活剤を吹き付けてから何度もボタンを押して馴染ませていました。その後しばらくは正常動作したのですが、数カ月後にチャタリング再発生となってしまいました。

Logicool G300と接点復活剤
このときはスイッチケースの隙間から接点復活剤を吹いただけ。もしかするとやり方がマズかっただけかもしれませんが、あえなくチャタリング再発となりました。

プッシュスイッチの分解・清掃

こちらも同じように右・左の両スイッチがチャタリングを起こしていました。スイッチはM570と同じくOMRON製D2FC-F-7Nで作業も同様です。

Logicool G300スイッチの分解
スイッチケースのツメをドライバーで引っ掛けて上側に外す
Logicool G300スイッチの分解
ケースを外したところ

接点をみるとかなり汚れていて深い傷もついていました。G300はゲームでも使っていたのでつい力が入ってしまったのかもしれません。接点復活剤を吹き付けて磨いてみます。

Logicool G300スイッチ接点
この画像だと分かりにくい(拡大写真がどっかにいってしまった)ですが、かなり深い傷がついています。

接点の汚れはマシになりましたが、傷はそのままです。これで大丈夫かちょっと不安になりましたがひとまず動作するか見てみることに。悪あがきとして組み込んだときに接点が接触する位置が微妙にズレるように調整してみました。これで駄目なら番手の高いサンドペーパーでやすってみるか。。。

組み直して動作確認

元通り組み直して動作確認して作業完了です。

スイッチの傷やばいなぁー、またすぐ駄目になるかなぁとか思っていたのですが、実はこの修理を行ったのが2022年4月だったりします。というわけで2025年4月現在において、修理したG300は問題なく稼働していることをご報告します。

まとめ

今回はマウスのチャタリング修理でした。スイッチそのものは交換せずに接点復活剤でどうにかお茶を濁したので応急修理としました。

白状するとこの修理をしたのが1年以上前だったりしまして、中途半端に書きかけの状態で文章が放置されているのを発見して、その後の報告も兼ねて記事にしました。つまり、今もマウスは快調に動作しています。接点復活剤を使うならスイッチを分解して接点に直接吹くべし、ということでしょう(いや、当たり前か)。

参考

本記事は以下の内容を参考に実施・記載しました。

修理
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コメント

  1. eizo より:

    M570の左スイッチが効かなくなり放置していたのを思い出しこの記事を参考に洗浄を試みました。
    分解したスイッチを元に戻すのが難儀でしたがなんとか無事復活。
    隠しネジの位置など非常にありがたい記事でした。

  2. BOLT より:

    M570を使用しており同じくチャタリングに悩まされていました。
    買い替え前の悪あがきと思い分解・修理方法を探した結果こちらにたどり着きました。
    悪戦苦闘しましたが、今のところ問題なく動作しています。
    大変分かりやすく、ためになる記事でした。ありがとうございます。