空き缶を使って簡単なヒートエクスチェンジャーもどきを自作してみました。とても簡単な構造ですが意外と効果があるようで、測定してみるとヒートエクスチェンジャー無しのときより1分ちょっと早くお湯が沸騰します。
はじめに
アウトドア用品店を覗くとJetboilなどのヒートエクスチェンジャー付きの製品があります。ストーブの熱を効率よく受けて早くお湯が沸かせるという一品で欲しいなぁと思っていたのですが、MSRから後付のヒートエクスチェンジャーが販売されているのを知りました。
- MSR ヒート・エクスチェンジャー 39105
これなら愛用のWhisperLiteでも使えそうです。構造を見るに鍋の周りに蛇腹状になった金属を巻きつけて使うようで、これなら自作できるのでは?と思い立ちました。というわけで空き缶でなんちゃってヒートエクスチェンジャーもどきを作って効果を測定してみることにしました。
自作ヒートエクスチェンジャーもどきを作る
材料
材料は家に転がっていたトマト缶の空き缶とクリップです。道具は金切りバサミを使います。
加工する
加工と言ってもとても単純で空き缶を開いて蛇腹状に折り曲げて繋げるだけ、あとはコッフェルに針金やらクリップやらで固定してやれば完成です。こうすればストーブで熱された熱い空気がコッフェルの周りを加熱or保温してくれる、はず。
自作ヒートエクスチェンジャーもどきの効果を測定する
さて、作ったは良いですが効果が無ければただのゴミです。そこで手持ちのストーブとコッフェルを使って自作ヒートエクスチェンジャーあり/なしでの沸騰するまでの温度変化を測ってみることにしました。実験に使用したのは以下のものです。
- ストーブ:WhisperLite International(燃料は灯油を使用)
- コッフェル:EVERNEW Titaniumクッカー
- 自作ヒートエクスチェンジャーもどき
ストーブに点火して火が安定してからコッフェルをのせて経過時間と温度を記録したところ、ヒートエクスチェンジャーありは約5分30秒で沸騰、ヒートエクスチェンジャー無しだと約7分で沸騰しました。
温度変化をグラフにすると以下のようになります。厳密な測定ではないですが、グラフをみるといい加減な作りのヒートエクスチェンジャーでも効果があるようですね(ヒートエクスチェンジャー無しの最後で温度の上昇が鈍くなっているのは燃料タンクの圧力が抜けてきてしまって火の勢いが衰えた可能性があります)。
所感
初期構想ではリベットで固定してもうちょっと格好良くなるハズだったのですが、先に効果を測った方がいいやとクリップ留めの可哀想な格好になってしまいました。というわけで凄まじくいい加減な作りの自作ヒートエクスチェンジャーもどきでしたが、こんなのでも効果ありました。もっとしっかり作ってやれば自転車ツーリングに持っていってやれるかも。
ちなみに今回はトマト缶を使いましたが、ビールの空き缶(アルミ)を使えばもっと軽量に作れそうです。